賃料の種類

まず,賃料の種類には,新規賃料と継続賃料とがあり,両者の違いを明瞭に理解することが必要です。両者の違いは,新規賃料が需要と供給との関係により市場で成立する賃料であるのに対し,継続賃料は,現在及び過去の賃料の金額がベースになる点にあります。また,継続賃料は,賃貸借等の契約に係る賃料を改定する場合のものなので,特定の賃貸借等の契約(現行の賃貸借契約)を前提に特定の当事者間(貸し主・借り主)に成立するであろう経済価値を適正に表示する賃料です。従って,市場参加者が特定されている点で,新規賃料(正常賃料ともいいます)とは異なるのです。

・新規賃料と継続賃料の特徴

種類
特徴
市場参加者
新規賃料
需要と供給との関係で成立 特定されていない
継続賃料
現在及び過去の賃料の金額がベース 特定されている

 
◯新規賃料

新たに不動産の賃貸借を行う場合,求める賃料の種類は新規賃料になります。当初の賃料設定は収支計画に大きな影響を与えるので慎重に行うことが必要です。賃貸経営は長期間に及ぶため,空室にならない程度の賃料に設定することが安定経営のかぎとなります。 市場分析に基づく賃料相場や空室率調査はもちろん,立地条件,建物の品等などから比較検討し,適正な賃料を算定します。

新規賃料の鑑定評価は,原則三手法(積算法・賃貸事例比較法・収益分析法)を適用して賃料を求めますが,当事務所が作成する調査報告書は,三手法のうち一手法のみを適用し賃料を求めます。通常の土賃料交渉などの調停の場合は,調査報告書でよろしい場合が多いかと思います。ご相談ください。

 

・新規賃料のサービス費用(報酬)※基本料金

不動産の種類
査定書
調査報告書
鑑定評価書
新規地代(住宅地)
100,000円
200,000円
新規家賃(戸建住宅)
50,000円
80,000円
180,000円
新規家賃(マンション)
50,000円
80,000円
210,000円

※別途費用(実費)が必要となります。

○継続賃料

継続賃料の鑑定評価は,地代・家賃等賃料交渉の各場面(話し合い,調停,訴訟)で依頼されることが多いです。

継続賃料の鑑定評価は,原則四手法(差額配分法・利回り法法・スライド法・賃貸事例比較法)を適用して賃料を求めます。継続賃料の鑑定評価は,作業量が多く,また,経験と判断が必要なため費用(報酬)が高くなります。※別途費用(実費)が必要となります。

 

・継続賃料のサービス費用(報酬)※基本料金

不動産の種類
査定書
調査報告書
鑑定評価書
継続地代(住宅地)
50,000円
150,000円
210,000円
継続家賃(一棟建物)
50,000円
180,000円
240,000円
継続家賃(区分建物)
50,000円
180,000円
270,000円

※別途費用(実費)が必要となります。

場合によっては,求める賃料の種類について当事務所がアドバイス致します。お気軽にお問い合わせください。

 

 

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